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版画工房サミット 2014
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2014/11/18(tue) - 11/24(mon)
11:00-20:00 最終日は17:00まで
B1F artcomplex hall |
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1980年代、版画作品はアートマーケットにおいてポピュラーに流通し、作家、工房、画廊・ギャラリーが連結し、アートマーケットの一部を賑わしておりました。しかし、現在のマーケットにおける版画作品はアートとしての一般認識が少し薄れて来ている気がします。といっても、時代の流れに沿って版画作品は、現代アートやインテリアとしても高い技術やアート性を保ち続けおります。
そこでアートコンプレックスセンターは、版画作品の素晴らしさをお客様に再認識していただくべく、「版画工房サミット」を開催致します。
シルクスクリーン、リトグラフ、ジクレー、銅版、木版…など、版画には様々な手法があります。作家の表現力と工房の技術が合わさり、作り出される版画作品は、絵画とは一風変わった趣きを放ち、私達を魅了します。
版画作品はいかにして作り出され、世に送り出されるのか。その道しるべとして版画工房や幅広い年齢層の作家が一致団結し、制作における方法や版画 作品のススメをご来場される皆様に発信致します。
版画作品の魅力を、新たなる流れにのせて。皆様のお越しをお待ちしております。
会期:2014年11月18日(火) - 11月24日(月)
11:00-20:00(最終日は17:00まで) 入場料無料
[レセプションパーティー] 2014年11月22日(土) 18:00-20:00
会場:The Artcomplex Center of Tokyo (ACT)
160-0015 東京都新宿区大京町12-9 B1F (artcomplexhall)
TEL/FAX| 03-3341-3253
出展:Itazu Litho-Grafik / 美学校 /
360°GRAPHICS / 岡部版画工房 /
KIDO Press, Inc. / joshibi print makers /
東京藝術大学版画研究室 /
ACTブース(小浦昇、府川誠)
11月22日(土) 17:00−18:00 参加無料
版画作品が繁栄していた頃から現代までの流れや、以降、復権のための試みな
ど、作る側、売る側、買う側の視点より時代を紐解いていくトークショー です。
<出演者>
東京藝術大学 教授 三井田盛一郎
作家 丸山浩司
版画コレクター 石堂琢己
360°GRAPHICS 伊丹 裕
ACT館長 式田 譲(敬称略)
■レセプションパーティー
11月22日(土) 18:00−20:00 参加無料
Itazu Litho-Grafik
”宮嶋葉一 + Itazu Litho-Grafik"
Itazu Litho-Grafik
板津石版画工房 作家、宮嶋葉一さんの作品を数点展示予定です。
1987年設立、石版・アルミ版のリトグラフ工房。
岡部版画工房
OKABE PRINT EDITIONS Ltd.
シルクスクリーン専門の版画工房として、日本で初めてスタートし。今年で50年になりました。多くの作家たちと試行錯誤のなか、多種な作品が制作され、中には海外で受賞した作品や、パブリックコレクションになった作品も生まれました。
これも偏に、共に作ってくれる作家と、支えてくださる美術愛好家あっての事です。
今回アートコンプレックスセンターの場所をお借りして、一部ですが作品紹介できる事を嬉しく思います。
日本の版画は世界最高水準です。これからも良い版画の制作に精進したいと思います。
美学校
美学校では現在、絵画や版画、現代美術、音楽など7カテゴリ/30講座を開催中ですが、その中でも版画系の講座は創立当時の70年代から開催されており、加納光於、岡部徳三、吉田克朗ら各氏の指導のもと、数多くの版画作家、プリンターを輩出してきました。
2014年現在は、シルクスクリーン、リトグラフ、銅版画の三版種/全四講座を開催しており、未経験者はもちろん経験者や版画以外の様々な制作経験、バックグラウンドを持つ人々が一つの机を囲んで学んでいます。それぞれの講座では毎年受講生を募集しており、一年間で各版種の技術の修得を目指します。受講生になると、授業以外の時間も自由に工房を使用することができるので、毎日通い制作する受講生や、自身のアトリエ代わりとして何年も通う修了生もいます。
今回の展示では、銅版画工房から講師の上原修一、リトグラフ(石版画)工房から講師の佐々木良枝、シルクスクリーン工房から鶴田崇の三名が出展いたします。
360°GRAPHICS
ネオシルクとは、360°GRAPHICSが新しい版画の可能性を探る試みとして始めた新感覚の版画のスタイルです。
今回の 展覧会はネオシルクの技法による360°のエディション作品と2013年にカルチャートbyビームスにてヒロ杉山氏がキュレーションしたネオシルクの展覧会の作品などを展示いたします。
360°GRAPHICSはシルク&ジークレ版画工 房として30年の間、意欲的に版画制作に取り組み、 実験的な版画 作品の制作と版画販売も視野に入れ、積極的に展開してまいりました。その中で、新たなシルクスクリーン の表現の領域 を拡げることを目的として独自の技法を開発しています。
KIDO Press, Inc.
1986年から94年までNYの版画工房Universal Limited Art EditionsにおいてMaster Printerを勤めた木戸均が、2002年「アーティストとともに版画の制作を続けていく」というコンセプトのもと、中央区新川に版画工房KIDO Pressを設立。
2005年江東区清澄に移転時、ギャラリーを併設する。
多くの才能あふれるアーティストと新鮮で刺激的なコラボレーションをしながら、クオリティーにこだわった作品作りに挑戦している。
制作作家:Terry Winters, John Currin, Kiki Smith, Wisut Ponnimit, O Jun, MAYA MAXX, 奈良美智、杉戸洋、町田久美、三沢厚彦、小林孝亘、阪本トクロウ、オノデラユキ、諏訪敦、荒木経惟 など
東京藝術大学版画研究室
「版画を作ろう!」
版画は魔物だ。この版画をどう攻略するかが、版画に手を染めてしまったアーティストたちの課題となる。
アートコンプレックスセンター版画工房サミットへの参加が2回目となる。
大昔から明快なことがある。
版画工房にはプリンターや版元、彫師や摺師がいてアーティストや絵師がやってくる。
人は版画になにを求めるのか。
版画は絵画ではない。
上質な工芸品であり物語であり世界をすべて表現できる。
そして、印刷でありメディアであり世界を全て記録できる。
どこまでも考えられるし、へたな考え休むに似たりでもあるし、百聞は一見にしかずなら、面白い「版画を作ろう!」
三井田盛一郎
東京藝術大学版画研究室
Tokyo University of the Arts
Department of Printmaking
“Let’s make prints”
Prints are like demons. How to capture these prints has become the subject of the artists.
This is our second time participating at the ATC Printmaking Studio Summit.
Long time ago it became clear.
Painters and artists came along with publishers, carvers and printers in the printmaking workshop.
What do people seek for in a print?
A print is not a painting.
It is a fine craft that can express any narrative in the world.
Then it is possible to register these narratives in a printed medium.
If one image is worth a thousand words, independently of how you might consider this, “let’s make (interesting) prints”!
Miida Seiichiro
Tokyo University of the Arts
Printmaking Department
<出展作家>上野 愛良 / 川村景 / 柯毓 珊
joshibi print makers
【江種花奈】
未だに手探りではありますが、日本人である私の心の中にある、よりどころのようなものの姿を描きたいと思っています。私の生まれた土地には、古い伝統や風習 と言った物が殆どありません。しかし小さな頃から、心のどこかに染み付いた、ささやかで決して格式張ったものではない、よりどころのようなものを感じていました。ふとした瞬間に強烈に感じるけれども、普段はどこか心もとない、そんな日本人としての自分と向き合いたくて描いています。
【小田千夏】
写真製版や版上でのドローイングによる表現を通して、日常の中の何気ない行為や連鎖、そこに浮遊している感覚を見つめていくように制作しています。
【佐藤絵里那】
「Vermilion(朱色)」を主に使った作品を制作しており、この色は私自身を表す色である。
見たままの色としての朱色、赤でも黄でもない、あるいは両方を含んだ色としての朱色をシルクスリーンという版画の「刷る」とう行為の下に色を「置いて」いる。
【佐野友音】
人間の心の動き、意識や状態をテーマに作品を制作しています。それは、普段認識していない、または言葉で伝えづらい深層心理であったり、好き嫌いのような分 かりやすい心の動きであったり、様々ですが、出来上がった作品は私というフィルターを通しての表現であるため、自画像であるとも言えます。精神は目に見えません。しかし、それが肉体の外に溶け出し、むき出しで見えているような状態で描けたらと考えています。
【島美幸】
私は作品制作を通して、10代の頃に感じた「世の中の定型」からの脱出口を探している。
【田中唯子】
私は、流れていく情報に実感があまり持てないこと・
しかし、実感が持てない出来事でも自分が暮らす環境を変えていくことになると
多くの人が感じていることに、現代の危うさを感じています。
こうした自分自身に現実味を持って情報が入ってこない現状を、
電子回路や構造物をモチーフに表現することを目指しています。
【中村美穂】
私はどこかで目にしたことがあるような身近な風景を主題に、日本の伝統的な版画である水性木版技法で作品を制作している。様々な情報に溢れ、急速に変化していく現代社会の中で曖昧に積み重なっていく記憶たち。それでも、日々感じる風の匂いや光の感触、内に潜む捉えどころのない感覚をひとつひとつ大切にしていたくて作品を制作している。その不確かなイメージを表現する事で、観る人の体験や記憶の中の風景と重なり合う事ができればと思っている。
【松本雪絵】
学部4年間の日本画の制作の延長線上に、身近な自然を題材にした、物言わぬ土地の記憶、誰にでも共通する懐かしい空気感をなどテーマに制作している。
行ったことも、見たこともないはずなのに、なぜか懐かしい、そこへ帰りたい、その先に行ってみたい…。
そんな版画を描いていきたいと思う。
【水野愛理】
作品を制作する上で、自分の身の回りで起こった出来事や、それに起因する感覚的なことを表したいと思い、制作を進めている。そして、作品を作り上げていく 「もと」となるものは、負の感情に近いもので、例えば「悲しみ、自分の無力さ、苦しみ」である。なぜ、このテーマを研究し続けているのかというと、私は自分が言いたいことを他者に伝えられないもどかしさや苦しみ、悲しみを、作品を通じて表現しいからである。
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