



<審査員からの講評>
JINEN GALLERY オーナー かんの自然
「可愛い」「かわいい」「kawaii」この言葉の使い方や意味は、時代や使う人によって変化しながら、今も変容を続けている。
定義できそうでできない、つかみどころのない言葉である。
片岡知紗の作品には、言葉にしてしまうには惜しいかたちや色、そして静かに研ぎ澄まされた技術が宿っている。
それらは「アート」「美術」「キャラクター」といったカテゴリーのあいだに、しなやかに存在しているように思える。
今後、彼女がどのような作品を生み出していくのか。その展開をぜひ見届けたいと思います。
現代アーティスト 大槻香奈
人はどのように生きていても、誰かから承認されたい、無条件で愛されたいという潜在意識があって、
本作品はそこに投げかけられていると感じます。そして同時に、タイトルの示す通り、その欲望を他者から
向けられる者としての自分にも(逃げられないものとして)向き合わされることになります。そのことに一瞬
身構えてしまいますが、作品を眺めているとキャラクターの奇妙な佇まいが何とも愛おしく感じられ、
不思議と安心感があります。キャラクターの表情が常に動いて生きて見え、可愛さとギョッとする感覚を
行き来しながら観る者を飽きさせないところが素晴らしいです。その揺らぎと共に、鑑賞者への問いかけを
最後まで手放さない胆力も感じました。今後の展開も興味深いです。
アートコンプレックスセンター 代表 伊丸岡
「novae」は”次世代の作家の活動をサポート”することを目的とし、企画されたコンペティションです。未発見の原石を発掘し、 より輝きを増すことのできるように磨くことを我々の使命として審査しています。
今回の出品作はどの作品もパッションを感じられる作品が多い印象です。グランプリに選ばれた作品はその中でも作品の完成度が 高い作品でした。鑑賞者の目を捉え、どこを注視しても抜け目がなく、また「他の作品も見てみたい」と思わせてくれる作品です。
このコンペティションは受賞した先に"個展開催"という次のステップが待っています。まとまった数の作品群、 そして鑑賞者の心を惹きつける作品を創り出す力が求められます。
我々は「向上心が見受けられる作品」なおかつ「作家活動を意欲的に続ける作家」をそのステップへ引き上げ、 輝きを放つお手伝いをいたします。今後の展開を期待してグランプリを選出いたします。

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